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フランダースのロボット工学エコシステム

フランダースは、ロボット工学におけるリーダー的存在です。その後押しをしているのは、オートメーションや生産の柔軟性、カスタマイズ性の高さが目を引く革新的な産業・製造分野だけではありません。フランダースには、研究機関や民間企業が拠点を置き、官民を問わず密接な協力体制が構築されています。携わる分野を問わず、フランダースではロボット工学事業を円滑に進める上で最適なパートナーが見つけられます。

戦略的研究センター

imec

imec (英語のみ) は、フランダースに拠点を置く戦略的研究センターで、 デジタルおよびナノテク関連の研究開発に取り組んでいます。無線技術、ナノエレクトロニクス、IoTなど、広範囲に渡るロボット工学関連のイノベーション活動を専門としています。研修、最先端の施設、ネットワーキングの場を提供するなどの活動を通じて、以下の分野に関連する創造的な起業家精神を育む支援活動に力を入れています。

  • 無線通信およびネットワーク開発
  • CMOSの開発およびスケーリング
  • モノのインターネット
  • データ処理および暗号化
  • その他

Flanders Make

Flanders Make (英語のみ) は、フランダースに拠点を置く戦略的研究センターで、製造業と産業分野のイノベーションに取り組んでいます。フランダースの5つの大学と緊密に連携を取り、インテリジェントシステムの誕生を実現すべく、以下のシステムの研究に重点的に取り組んでいます。

  • クリーンで、エネルギー効率の良いモーションシステム
  • スマートな監視システム
  • 柔軟性に優れ、人間を中心とする生産&ロボットシステム
  • など

技術革新およびロボット産業関連インキュベーター

フランダースには、さまざまなビジネス分野に携わるロボット関連企業を支援するインキュベーターが数多く存在し、手頃なオフィススペースや行政サービスに加え、開発ツールまで用意するなどして成功を収めています。

  • Orsi協会 (Melle) – 低侵襲的外科技術の開発に取り組む世界有数の協会で、この分野で新しい開発に従事する組織や個人の支援活動も行っています。
  • iCubes & Startup Garage (ゲント) – オフィススペースを提供し、ICT分野のスタートアップ企業がすぐに使用できるICTインフラが整備されています。
  • Corda (ハッセルト) – 作業空間、催事空間、ワークショップを備えた広大な技術キャンパスで、技術系企業同士が互いに有益な関係を構築し、知識を共有する場です。
  • Startit@KBC – ICT系企業家らに作業空間、研修空間を提供し、持続的な成長に関する相談を受けます。
  • Flanders Smart Hub – 技術系クラスタのネットワークで、デジタル技術に関する幅広い分野でスタートアップ企業から、創業後何年も経過している企業を対象に支援活動を行っています。
  • Darwin Incubator – 情報システム、技術系科学などにおいて、革新的なソリューションの開発に取り組む企業家らにオフィススペース、研究所インフラを提供し、専門的な相談にも乗っています。
  • StartupVillage – StartupVillageではアントワープと共に、革新的なスタートアップ企業を対象にオフィススペースを提供しています。アントワープの主なインキュベーターや他の起業間もないイニシアチブが集う、街の中心部付近にあります。BlueHealthイノベーションセンター、ナノ・デジタル技術を対象とするimec研究センターの他、スタートアップ企業が最小限の有望な製品で成長資金を見つけるための支援を行うCronosグループのインキュベーターCoFoundryも、StartupVillageに拠点を置いています。さらに、事業の加速化に取り組むNetwerk Ondernemenでは、成長が見込める有望な企業に、幅広い企業リーダーのネットワークを通じて機会と専門知識を共有できる場を提供しています。

研究グループ

フランダースには、合理的な輸送システム、代替エネルギー、ネットワーク技術ならびにICTイノベーションを取り巻く研究グループや知識センターが拠点を置いています。そのうちのいくつかを以下でご紹介いたします。

  • XiaK (ゲント大学) – 工業用ソフトウェア、水理学、動作制御、電気駆動電車まで、この研究グループでは、産業におけるロボット工学の根源的な原動力を追い求めています。
  • Reservoir Lab (ゲント大学) – ロボットで使用するハードウェアと制御アルゴリズムのほか、多岐分野に渡る機械学習の研究にも取り組んでいます。
  • PMA Robotics (ルーヴェン大学) – この工学研究グループでは、生産、機械類、オートメーションにおけるさまざまな側面の研究に取り組んでいます。
  • BruBotics (ブリュッセル自由大学) – ブリュッセル自由大学の8つの研究グループで構成される共同イニシアチブ「Brussels Human Robotics Research Center」は、人型ロボットを通じて生活の質を向上させるという明確な使命を持っています。この目的の下に、BruBoticsには工学、生命、コンピュータ、社会科学の専門家らが集結し、業界のパートナーらと緊密に連携を取っています。
  • R&MM(ブリュッセル自由大学)– ロボット&多体メカニクス(Robotics & Multibody Mechanics)を省略したもので、この研究グループはブリュッセル自由大学の工学部の一部です。ヒト=ロボット間の物理的および認識的相互作用を中心に研究に取り組んでおり、外骨格、人工装具、アクチュエータ、コラボレーション、ソーシャル、セルフヒーリング、人型ロボットなどの用途に重点を置いています。
  • AI Lab-COMO (ブリュッセル自由大学) – ブリュッセル自由大学の一部である人工知能研究所 – コンピュータモデリング (COMO) は、人工知能の応用に関する研究に取り組んでおり、その対象は機械学習、自己学習、レコメンダーシステム、強化および深層学習、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネットワーク、マルチエージェントシステム、バイオインフォマティクス等と多分野に渡ります。
  • imec-SMIT (ブリュッセル自由大学) – imecとブリュッセル自由大学が手を結ぶSMIT研究センターでは、メディア、イノベーション、テクノロジーの研究に専念しています。その専門知識の対象は、ヒト=ロボット相互作用から、参加型デザイン、共同の創作活動、ユーザーエクスペリエンスの研究、受容、事業およびポリシー分析までと多岐に渡ります。
  • INDI(ブリュッセル自由大学)– 産業エンジニア(Industrial Engineers)を省略したもので、INDI研究グループでは実用主義的なソリューションの開発に取り組み、ロボットの導入が昔から進んでいない建設業や農業などの分野への展開活動を行っています。
  • RERE-NEURO (ブリュッセル自由大学) – このブリュッセル自由大学の研究グループの名前は、リハビリテーション研究、神経学的研究、リハビリテーション心理学の3つを意味しています。神経疾患患者向けのリハビリテーションロボットやロボットを使用した補助の効果に加え、こうした環境下でロボットシステムを導入した場合の心理学的側面も研究しています。

主要組織

ここでご紹介するグループ、連合、組織は、将来有望なイノベーションを促進する活動に協力しており、ICT、技術系、工学分野の知識交換の場を提供しています。こうした分野での知識や技術は、ロボットにも応用可能であることが多々あります。

  • VLAIO – Flanders Innovation & Entrepreneurshipでは、革新的な技術系企業に財政支援、相談、援助、ネットワーキングの場を提供しています。
  • Sirris – 研究グループで、ネットワークの促進を推奨するインキュベーターです。ICTのさまざまな分野を網羅しており、新しいネットワーキングソリューションを応用した、スマートシティ、合理的な輸送システムならびにIoTアプリケーションの実現に取り組んでいます。
  • Agoria – イノベーションに特化した支援・研究グループで、広範な技術系分野における起業家らを対象に事業開発サービスを行っています。
  • OMC – Open Manufacturing Campusでは、技術製造分野におけるイノベーションの支援活動を行っています。