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フランダースのメディカルバイオテクノロジー産業エコシステム

フランダースには研究開発のための多数の組織、研究所、ネットワークや企業、メディカルバイオテクノロジーのための多分野にわたるビジネスインキュベーションが存在します。
 

バイオテクノロジー関連企業への支援の充実度に関しては、フランダースは他者の追随を許しません。インキュベーターによるスタートアップ企業への投資期間も、通常より長く設定されています(出典: Chicaco Tribune、2012年10月4日付)。

フランダースでメディカルバイオテクノロジー産業を後押しする関連機関

大学と大学病院

フランダースには、国際的に有名なライフサイエンス部門と研究チームを擁する5つの大学があるのに加え、共同研究のために4つの大学病院が拠点を置いています。

  • ゲント大学 & ゲント大学病院
  • ブリュッセル自由大学 & ブリュッセル大学病院
  • アントワープ大学 & アントワープ大学病院
  • ルーヴェン大学 & ルーヴェン大学病院
  • ハッセルト大学

学界とメディカルバイオテクノロジー産業間で密接な連携を構築

  • IBiTech (ゲント) – ゲント大学が1995年に設立したバイオメディカルテクノロジー協会 (IBiTech) では、バイオメディカルエンジニアリングと医療機器技術のあらゆる側面に関する質の高い教育、基礎及び応用研究、研修、コンサルティング業務を提供しています。 同協会では他にも以下を提供しています。
    • 大型動物の研究施設
    • 小型動物の生理学を核とする研究室
    • 患者に特化した油圧式測定装置
    • ex-vivoおよびin-vitroの試験施設
    • 臨床研究プログラム
    • 医療装置のトラブル解決にあたる特定の研究および設計チーム
  • Health Sciences Campus Gasthuisberg (ルーヴェン) – ルーヴェン大学と ルーヴェン大学病院は、Health Sciences Campus Gasthuisberg において緊密に連携を取り、大学病院、バイオメディカルに関する教育と研究を1つにまとめています。
  • NERF (ルーヴェン) – ルーヴェンのimecキャンパス内にあるNeuro-Electronics Research Center Flanders(NERF)では、神経学に関する新たな識見を見出すことを目標にしています。また、神経生物学とナノスケールのエンジニアリングを融合するこれまでにないタイプの開発に取り組んでいます。脳回路の監視および操作を可能にする電子、化学、光学ツールを開発することも目標の1つです。
  • IMO (ハッセルト) – ハッセルト大学が設立した材料研究協会(IMO)は、材料科学の分野をリードする協会で、MicroElectronicsの材料研究協会であるIMOMECとも密接な提携関係を築いています。DNAフラグメント、血液細胞、疾病マーカーや小型の医薬品分子の検出、機能性マイクロおよびナノ粒子バイオ向けのセンシングデバイスの特性評価などに主に取り組んでいます。 
  • BIOMED (ハッセルト) – 専門分野が多岐に渡るこの技術革新教育機関は、ハッセルト大学と連携し、ライフサイエンスに特化した刺激溢れる学術的な環境において、基礎と応用科学の研究に取り組んでいます。

研究および技術センター

  • VIB – フランダースにあるバイオテクノロジーの研究機関。
  • VITO – クリーンテクノロジーと持続可能な開発における技術的研究に取り組む機関。 独立研究やインフラなどに加え、特に、化学薬品や医薬品、バイオ技術のプロセスを対象とする試験や価値を高めるための活動に取り組んでいます。
  • Imec – ナノテクノロジーおよびデジタルテクノロジー分野のトップを行く研究所で、(ナノ)エレクトロニクスとメディカルテクノロジーの集約化を図ることで、個人化されたヘルスケアの研究開発に取り組んでいます。 また、質の高いヘルスデータを慢性病管理や予防衛生、健全なライフスタイル向けに活用する取り組みも行っています。
  • ルーヴェン・メディカル・テクノロジー・センター – 800人以上の研究者と臨床医を抱えるルーヴェン・メディカル・テクノロジー・センターでは、ヘルスケアにおける医用画像、ロボット、オートメーション、放出制御、バイオマテリアルならびに組織再生、バイオモニタリング、管理などに主に取り組んでいます。

クラスタ組織とプロジェクト

  • DSPバレー – フランダースに本部を置くDSPバレーは、スマート電子システムとスマートヘルスシステムにおいて卓越した存在感を発揮している欧州の技術ネットワーク組織です。
  • MedTech Flanders – フランダースでの医療装置の開発取り組み向けのネットワークです。
  • FlandersBio – フランダースのライフサイエンス分野のネットワークキング組織です。
  • Nano4Health – 対話型のオープンな学習環境。ナノとバイオテクノロジーの分岐点におけるパーソナルヘルスケア関連の新興産業を支援するものです。
  • UNAMEC – ベルギー・フランダースに拠点を置く医療技術業界連盟です。

サイエンスパークとバイオインキュベーター

フランダースのサイエンスパークには、最先端の バイオインキュベーターおよびアクセラレータが、各地に拠点を置いています、

  • BIOSCAPE (ゲント) – このライフサイエンスインキュベーターは、モジュール式で、カスタマイズ可能なラボ環境において、企業の成長を支援するために開設されました。 好立地にあり、コンファレンスセンターや研修センター、打ち合わせ場所、レセプションサービスなどを利用できます。
  • Bio-accelerator (ゲント) – フランダースのバイオテクノロジー・バレーの一部で、最先端の研究所、オフィス、会議室などが整っているビジネスアクセラレータです。
  • VIB bio-incubator (ゲント) – この施設には、インキュベーター室が1、冷室が1、バイオセーフティ等級2に適合する空調管理された部屋が6~7用意されています (等級3へのアップグレードも可能)。
  • KU Leuven Bio-incubator (ルーヴェン) – ルーヴェンに拠点を置き、ゲントのVIBバイオインキュベーターと同じ活動に取り組んでいます。
  • Incubator Darwin (アントワープ) – アントワープ大学と連携しているこのインキュベーターでは、サイエンス・パーク・アントワープで研究室やオフィスのスペースを提供しています。
  • BioVille (ハッセルト)– ディーペンベークのハッセルト大学キャンパスに位置するこのバイオインキュベーターでは、ヘルスケア産業に携わる(起業まもない)組織からの特定のニーズにターゲットを絞っています。
  • VIB Core Facilities – フランダースの各所にあるVIBライフサイエンス研究所では、専用のサービスと施設をご利用いただけます。遺伝子配列解明技術、遺伝子型決定、プロテオミクス分析ならびにタンパク質産生、浄化活動などに取り組んでいます。
  • Centre for Drug Design and Discovery (ルーヴェン) – 技術移転プログラムおよび研究センターで、低分子創薬における革新的なプロジェクトに対する支援と資金提供を行っています。

フランダースのメディカルバイオテクノロジー企業

新興産業を支援

新興産業であるレッドバイオテクノロジーの中心はR&Dですが、フランダースには起業間もない企業から多国籍企業まであらゆる規模の事業を促進する上で必要とされるリソースが揃っています。ライフサイエンスはフランダースにおいて巨大な割合を占める産業で、非常に多くのヘルスケア関連分野が提携し、技術革新に取り組んでいます。利用できる優遇制度も極めて充実しているフランダースでは、レッドバイオテクノロジーに携わる企業や組織の相互作用、技術移転、共同プロジェクトが促進されています。

以下の分野に携わる企業の中には、大成功を収めているものもあります。

  • 薬物送達システム
  • 人間と動物を対象とする幅広い細胞療法
  • 幹細胞に関するイノベーション
  • プリオン(異常な折り畳み構造のタンパク質)病に対する療法

フランダースでレッドバイオテクノロジー産業に携わる企業・組織

  • reMYND – ルーヴェン大学からのスピンオフ(ベンチャー)である同社は、アルツハイマー病、パーキソン病など、その他多くの異常な折り畳み構造のタンパク質によって引き起こされる疾患の治療方法の開発に重点的に取り組んでいます。
  • ReGenesys – 米国のオハイオ州に本社を持つAthersys Incの欧州支社。ReGenesisは現在、臨床応用を目的とする幹細胞治療分野に携わっており、同分野の最先端の研究開発に取り組んでいます。
  • TiGeniX – 欧州有数の細胞療法に取り組む会社で、クローン病、関節リウマチなど、炎症および自己免疫疾患に対する幹細胞治療を行っています。元々は、ルーヴェン大学とゲント大学による共同スピンオフ(ベンチャー)として、立ち上げられました。
  • Formac Pharmaceuticals – ルーヴェン大学からのスピンオフ(ベンチャー)であるFormacでは、最先端の薬物送達技術を他の製薬会社に提供しています。
  • Okapi Sciences – 獣医学に関するレッドバイオテクノロジー会社。Okapi Sciencesでは家畜向けの感染を対象とする新しい療法の開発に取り組んでいます。
  • BETA-CELL – 元々は、ブリュッセル自由大学糖尿病研究センターからのスピンオフ(ベンチャー)。この民間企業では糖尿病治療に関する細胞療法の開発に取り組んでいます。
  • ThromboGenics – このバイオ医薬品会社では、目に関連する疾患の新たな治療法の開発に専念しています。 
  • SEPS Pharma – バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)と薬物放出の管理を推し進めるために最新の薬物送達システムの開発に取り組んでいます。