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フランダースの自動車産業エコシステム

フランダースの整備された自動車業界と革新的な事業環境についてご紹介します。

Volvo - assembly plant in Ghent

ボルボ(Volvo、ゲント)、アウディ(Audi、ブリュッセル)という2大自動車メーカーの組立工場が、フランダースの自動車産業の中心となっています。さらに、バス、トラックのメーカーであるバンホール(リール)、VDL Bus & Coach(ルーセラーレ)、DAF Truck(タンス: Temse)、Volvo Trucks(ゲント)が、フランダースの自動車産業を支えています。こうした製造施設の周りには、300以上のOEMとアフターマーケット・サプライヤーがあります。

ソフトウェア、コンサルタント会社など、さまざまな企業がフランダースの自動車産業に多様性をもたらしています。

イノベーションに強い環境

数々の大学とマーケット主導型の戦略的研究センターが密接に結び付くフランダースだからこそ、継続的なイノベーションを育み、自動車製造業において研究開発を切り開く風土が生まれています。フランダースが以下の分野において最前線を走っているのは、その結果と言えます。

  • 新世代ハイブリッドモデルおよび電気自動車の開発
  • E-モビリティ
  • 全自動運転
  • その他

専門知識と研究

大学と大学付属カレッジ

  • ルーヴェン・カトリック大学 – ルーヴェン・カトリック大学の機械工学科には、熱流体工学、工業力学、騒音・振動研究など、自動車部門に関連する複数の研究グループがあります。
  • Vives – Vivesは、KATHO大学付属カレッジの一部で、「車両ネットワーク」における頭脳の中枢部と言えます。「CAN」のほか、「LIN」や「MOST」などのよく知られている通信プロトコルを利用した車載ネットワークによるデータ交換も対象としています。Vivesでは、CANネットワークを使用し、CANネットワークの研究に取り組んでいる企業や組織の専門知識をフル活用しています。
  • Karel de Grote 大学付属カレッジ – 持続可能なモビリティに関する専門技術の中核を担う、Karel de Grote大学付属カレッジは、再生可能燃料と駆動システムの研究を専門としています。
  • Campus Group T Leuven – ルーヴェン大学のキャンパスで持続可能な工学を含む複数の研究グループの活動拠点としてよく知られており、持続可能な車両など (電気、ハイブリッド) の開発に取り組んでいます。
  • KU Leuven MRC – ルーヴェン大学材料研究所 (LMRC) は、相互提携型施設で、22の研究部門を集約し、自動車業界で応用できる軽量化された新素材の材料に着目しています。
  • Campus De Nayer (Thomas More) – Thomas More大学付属カレッジでは、代替動力伝達装置に関する専門知識を基盤とする研究を行っており、自動車技術 (ATC) 向けの試験センターがあります。
  • MOBI  モビリティ、ロジスティクス、自動車技術研究センターを意味する MOBI は、持続可能なモビリティとロジスティクスにおける最先端の研究において、40年に及ぶ歴史を誇ります。

研究およびナレッジセンター

  • imec – ナノテクノロジーやナノエレクトロニクス、デジタル技術を活用して、スマートエレクトロニクスや安全性に優れた輸送手段の開発を専門とする研究センターです。
  • VITO – フランダースに拠点を置き、クリーンテクノロジーと持続可能な開発に取り組む欧州トップクラスの独立研究機関です。
  • Flanders Make – メカトロニクスと製品開発方法、電力工学、エネルギー貯蔵、人間を中心とするシステム工学、ならびに先進的な生産技術に重点的に取り組んでいる戦略的研究センターです。Flanders Makeではこれらの各技術分野において、車両、機械、ファクトリー、新たな活用方法という4つの分野で、成果を挙げるべく日々取り組んでいます。
  • Flamac – フランダースの材料センターであるFlamacでは、ハイスループットのプラットフォームを独自に開発し、新しいタイプのセンサー、バッテリー、燃料電池、コーティング等で使用する素材の研究開発促進に貢献しています。 
  • Ford LPG – Ford Lommel Proving Groundは欧州におけるフォードの主要性能試験場で、エンジニア、メカニック、テストドライバー、整備士など多岐の専門分野にわたるチームが一堂に集結しています。 
    Ford LPFは年中無休で稼働しており、新型車のライフサイクル全体をシミュレーションするための設備を完備しています。フォードの試乗車や初期段階の新型車のサーキット走行距離は、年間当たりで1200万キロになります(サーキットの大きさはサッカー場415個分に相当)。同試験場は、インフォテインメントシステムおよび全自動運転向けの運転補助技術(DAT)の主要試験場としての役割も担っています。

クラスターおよび主要組織

  • Febiac – ベルギー自動車工業会の略語で、車両の組み立て業者や輸出業者を対象に啓発活動に取り組んでいます。
  • Agoria – ベルギーにおけるテクノロジー業界団体の多部門連盟で、自動車産業部門においては、自動車メーカーのサプライチェーン全体のイノベーション、技術的な規則、製造、研究開発に取り組んでいます。
  • 数多くの国際自動車協会・連盟が、フランダースにオフィスを構えています。
    • ACEA – 欧州自動車製造工業会
    • CLEPA – 欧州自動車部品工業会
    • EARPA- 欧州自動車研究パートナー協会
    • FIGIEFFA – 自動車アフターマーケット代理店連盟
    • EUROBAT – 欧州自動車および工業用バッテリー産業連盟
    • JAMA – 社団法人日本自動車工業会
    • EUCAR – 欧州自動車研究開発理事会
    • EGVI – 欧州グリーンカー・イニシアティブ
    • E.A.I.V.T – 欧州独立系自動車販売業者協会
    • EATS – 欧州自動車用トリム部品協会
    • ETRMA – 欧州タイヤ&ゴム製造業者協会
    • ETRTO – 欧州タイヤ&リム技術協会

主な自動車企業

フランダースに生産施設を置く企業

  • 乗用車: ボルボ、ホンダ、アウディ
  • トラック: DAF、ボルボ・トラック
  • バス: バンホール、VDL
  • トレーラー: Fuellink
  • オートバイ: ホンダ
  • サプライヤー: コンチネンタル、ボンバルディア

フランダースのロジスティクスを活用している企業

  • 自動車メーカー: アウディ、ホンダ、いすゞ、ボルボ、スバル、ハーレーダビッドソン、トヨタ、マツダ、ヒュンダイ
  • 部品メーカー: テネコ、ウェストレイク、ブリヂストン、ボッシュ、Emrald

フランダースに欧州の事業拠点を置く企業

  • トヨタ、キャタピラー、クライスラー、ジープ、ダッジ、RAM、ボーサル、ジョンソンコントロールズ、グッドイヤー、テネコ、マツダ

フランダースに研究所を置く企業

  • トヨタ、コンチネンタル、テネコ、ジョンソンコントロールズ、グッドイヤー、TREMEC、ボーサル

各企業のご紹介

  • アウディ: 敷地面積が540,000m2に及ぶ生産施設をフォレ (ブリュッセル) に設置。
  • トヨタ: 世界有数の日本の自動車メーカー。フランダース各地に複数の事業拠点を設置。
    • トヨタ モーター ヨーロッパ本社 (エヴェレ)
    • 技術研究活溌センター、テストコース配備 (ザベンテム)
    • トヨタ・パーツ・センター・ヨーロッパ (ディースト)
    • トヨタ車両物流センター (ゼーブルージュ)
  • テスラ: ベルギー国内の2箇所、共にフランダース (アールツェラールおよびザベンテム)にサービスセンターを設置。販売店を設置 (ブリュッセル)。
  • ボルボ:
    • Volvo Cars Gentは、スウェーデン国外ではボルボ最大の生産施設。
    • Volvo Group Belgiumは、ボルボにおいて世界一大きなトラック生産施設および部品供給センター。Volvo Group Trucks Gent は世界の自動車部門における、初のカーボンニュートラル企業。
  • ブリヂストン ロジスティクス・ヨーロッパ: 最大の倉庫をゼーブルージュに設置。
  • VDLグループ: 電気・ハイブリッド・バス向けの開発支援センターをルーセラーレに設置。