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フランダース発祥のスマートテキスタイル、着る人の気分を色で表現

フランダースに拠点を置くベンチャー企業Jasna Rokは、Imec(ナノエレクトロニクスとデジタル技術において一流のR&Dを有するフランダースの戦略的リサーチセンター。イノベーションの中心的存在)が開発したフレキシブルなマイクロエレクトロニクスを導入した革新的なファッションを作り出しています。また、情報技術と通信における優れたリサーチ組織として知られるノキアベル研究所と共同で、ファッションにおける技術の可能性をさらに探求しています。

フランダースの技術から革新的なファッションが誕生

フランダースに拠点を置く若手デザイナーのJasna Rokは、Center for Microsystems Technologiesとimecの関連研究所で開発されたスマートプラスチックスマートテキスタイルを使用した革新的なファッションを作り出しています。Jasna Rokの「Fashion on Brainwaves」コレクションでは、着用者の気分と脳活動にしたがって点灯する洋服が注目を集めています。ヘッドセットの神経センサーにより脳波が測定され、衣服表面のマイクロコンピューターに情報が転送されます。

The ‘Fashion on Brainwaves’ collection features garments that light up depending on the wearer’s mood and brain activity.

実用性を備えたガジェット

この最新のデザインは、対人関係において役に立つと考えられています。ゲント大学の健康未来学者であるKoen Kas氏は説明します。「ぱっと見は、キャットウォークで目立つ面白いガジェットのようですが、たとえば自閉症の子供たちとの複雑な関係において共感や理解を得るために役立ちます。」Jasna Rokの創設者であるJasna Rokegem氏は、無限の可能性を見出しています。「職場でもこの技術は役に立ちます。何も言わなくても、同僚たちはあなたが何かに取り込んでいて邪魔をしてはいけないということが分かるようになります。」Rokegem氏は、Imecの自己学習マイクロチップによって、さらに革新的な衣服を開発できると考えています。

ノキアベル研究所とのコラボレーション

Jasna Rokは、ノキアベル研究所ともパートナーシップを結びました。共同でテクファッションの可能性を探求することを計画しています。Jasna Rokの創設者Jasna Rokegem氏は、このチャンスに興奮を隠せません。「フランダースのクリエイティブな起業家ための団体Flanders DCのおかげで、ノキアベル研究所を偶然知ることができました。私たちのビジョンは100%同じものでした。ノキアベル研究所の画期的なリサーチとビジョンをファッションを通してぜひ実現させたいと思っています。」ノキアベル研究所は、Jasna Rokがデザインする衣服にオーグメンティッドリアリティやバーチャルリアリティなどの技術の使用を可能にしました。

環境に優しいファッションを開発中

革新的なファッション技術はまた、衣服の耐性も向上させます。フランダースに拠点を持つナノテクノロジー企業Nanexと協力して、Rokegem氏は撥液性のファブリックを開発しています。Jasna Rokegem氏は言います。「ワインをこぼしてもシミを残さないような布です。洗う必要がない生地を作りたいと考えています。これにより、多量の衣服を購入する必要なくなります。持続可能性という点においてあまり良い評判を持たないファッション産業も、この技術を採用すれば環境に優しくなることができます。」

詳細情報

Jasna Rokアントワープのベル研究所
情報提供
De Morgen newspaper
31 January 2018